WONDER WOLF WORLD　-シリウスの青が-

　　シリウスの青が　　

世界が萎縮していく
心変わりも激しく
時流にただ呑まれて行く

けれど

いつまでも
僕は僕

世界よ変われ！
止まる必要なんてない
唇は正直
真っ青な夢の底

明日なんか怖くない
恐れてなんかいない
幸福と絶望の狭間で
どこまでも・どこまでも
流れていこう

窓ガラスに映った青い髪
空の蒼と錯覚した真夜中の電車
突然現実を呼び戻す仄かな青い光が
目に飛び込んできたんだ

真冬に輝く
シリウスの様に
シリウスの様に
シリウスの様に

青い夢が僕を包み　青い音が僕を包み
やがて体に溶けて行く

世界が萎縮していく
人の流れに呑まれて
あの月を撃ち落そうとする

けれど

いつまでも
僕は僕

貴方よ変われ！
染まる必要なんてない
その目は正直
真実を焼き付けて

貴方なんか怖くない
逃げてなんかいない
自由と束縛の狭間で
心地よく・心地よく
飛んでいこう

詞を綴る青いペン
雲の切れ間に覗く青の幻
突然現実を繰り返す青い痛みが
内臓を駆け回っているんだ

真冬に輝く
シリウスの色だ
シリウスの色だ
シリウスの色だ

全て冬の青の幻
貴方が残していく青の幻

◆1997.2.22◆
─あの犬狼星が私を抱く─