金の吐息/キンノトイキ

戻ル | 進ム | 目次

  模索  

時に空を見上げ
時に道を見つめ
この歩の先にある未知の世界に
想いを馳せるモノの

繰り返す我が身の愚かさに
途方もナイ落胆の色を見て
どうにも先行きが危ぶまれると
ひとり歯がみしていた。

しかし、どうしたワケだか 
ここ最近 この道を行くのが1人ではナイ事に
遅ればせながらも気が付いた。

果てしなく続く荒れ野や
汽車の通らない線路にも似た
この道の先を
歩む者達の背中がみえる。

最近、その背中が肩越しに
何度も振り返るようになった。

汗だくに成りながらも、僕は想わず微笑む
すると、振り向き様、とまどうようにしながらだが
その人も微笑みを返してくれるのだ。

嗚呼、多分この人達は裏切らないのだろうなぁ、と
そこはかとなく想う。

なんの根拠もないのだが。



時に空を見上げ
時に道を見つめ
この歩の先にある未知の世界に
想いを馳せながら行くと言う力は
今、その人達の背中と共にある。

私はもっと努力して歩を早めて
彼等の背中に近づかなければ、と
心底思案の真っ最中だ。

そう、今、その方法を模索中。


◆2003.8.18◆
戻ル | 進ム | 目次
Copyright (c) SPACE AGE SODA / AKASHIC RECORD / 犬神 博士 All rights reserved.